エゴを手放そう、執着を辞めよう、とすればするほど、遠ざかる。
- 古澤 慎之介
- 2024年3月11日
- 読了時間: 5分
「エゴを手放そう」「執着をやめよう」この手の話は、あちこちで見るように思います。
こういうポストを見るたびに、「ああ、また迷子が増えそうだなぁ。」と思う次第です。
手放そう、執着をやめようと言われてサクッと辞められるなら良いのですが、そう簡単にいかないのは、手放せない私、執着したい私を蔑ろにしているからです。
そこで大きな葛藤が生まれます。

ダイエットとリバウンドを繰り返す必然。
私の友人で、いつもダイエットに毎回、失敗している方がいます。
最近では自己紹介で「趣味、ダイエット、特技、リバウンドです!」と笑いのネタにしている始末です。
彼のダイエット、いろいろと方法は工夫しているようですが、基本は、食事制限と運動です。方法はいつも決まっており、「大盛り・おかわり禁止・間食禁止」を課しています。
運動についても、軽いジョギングをしたり、散歩する時間を増やすなどをしていると言います。
当然、これを継続していれば、ダイエットはうまくいきますし、
体型も維持できるのですが、彼が「特技リバンウンド」と言っているように、少し体重が落ちても、いつも見事にリバウンドしていきます。
今の境地の観点ではない以前の私は、毎度リバウンドをするする彼に、「気合いが足りない」とか「意思が弱い」という正論を言っていたように思いますが、今思えば、それはだいぶ見当違いな、アドバイスに見えます。
「おかわりしたい私」「大盛りで食べたい私」「間食したい私」を蔑ろにし、
その私をねじ伏せて「おかわり・大盛り・間食禁止!」をしているわけです。
ダイエットを始めた時は、モチベーション高く取り組めますが、少しでも気が緩めば、ねじ伏せた私が元気を取り戻し、「ちょっとなら」「まあいいか」と言い出すわけです。
そして、それを繰り返す自分を「俺は意志が弱いからなぁ」と括っては、その殻に閉じこもりつつ自分を責め、「次こそはもっと気合い入れてやろう」と反省する。
そうなる必然があるのに、その必然に蓋をしてねじ伏せているから、あっさりと顔を出しているだけです。それを気合いと根性の問題として捉えると途端に苦しくなります。
気合いと根性で進む不合理。
私も以前は、気合いと根性で進む傾向があったので、
そうしている人を否定するつもりは一切ありませんし、
気合いと根性であろうが、最後までやり切る経験は、
自覚の道においても活きてきます。
趣味ダイエットの彼に起きていることと「手放そう」としても"手放せない"時に起きていることは同じです。
こんな考えは手放した方がいいと思って、手放したくない私に蓋をする。
食べ過ぎない方がいいと思って、食べたい私に蓋をする。
ブレーキを踏みながらアクセルを吹かす。葛藤が生じて当然の進み方です。
気合いと根性で進む不合理がそこにあります。
三日坊主になるのは意志が弱いからではない。
ダイエット、読書、勉強、運動、その他にも様々な習慣等々、頭で「やった方がいい」「やらない方がいい」とわかっていても、なかなか行動がそうならない、始めてみたものの、三日坊主になるということはあなたも一度や二度は経験したことがあるのではないでしょうか。
私自身も、気合いと根性でやり切ることもありましたが、正直に申し上げると、三日坊主になったことは数えきれないほどあります。。
その度に「意志が弱い」と自分を責めたり、「やり方が合わない」とか「忙しかったから」と正当化したり、きっと他にいい方法があるに違いないと、方法に責任を押し付けては本屋で別の「ノウハウ」に飛びついたり。
そんなことを繰り返していたように思います。
ブレーキを踏みながらアクセルを吹かして、「うまくいかない」と言っている私を知っていくとそこに「意志の強さ」など関係ないということがわかります。
ブレーキを外そうとするのではなく、
そのブレーキをあるようにする私を蔑ろにせず、向き合っていく。
エゴを手放そうとするのではなく、
エゴをあるようにする私を蔑ろにせず、向き合っていく。
手放そうとするのではなく、
手放したくない私を蔑ろにせず、向き合っていく。
そのように向き合っていくなら、ブレーキを外そうとすることなく、外れています。エゴを手放そうとすることなく、手放せていきます。
気合いと根性で進むのも悪くありませんが、
その不合理さに気づくなら、葛藤のない自由への第一歩のようにも思います。
私は宇宙がひっくり返ったとしても、
執着を手放そう!エゴを手放そう!というメッセージは言いませんし、言えません。
その時あなたに起こる葛藤が見えるからです。
葛藤が起こる必然を超えていくための、向き合い方をお伝えしています。
強い意志などに頼ることなく、できる私があなたの中で眠っています。このポストは、その「あなたの中の私」に向けて書いています。
本気で自分自身と向き合っていきたい方は、ぜひいらしてください。
「向き合う」というのは、
自身の思考や言動を見て、反省するのではありません。
思考や言動と向き合うと、あれこれと判断して、反省したり、
そうしている自分を責めたりしがちで苦しくなります。
思考や言動をあるようにする私と向き合っていきます。
そこには肯定も否定も判断もありません。
●自覚カウンセリング
自分自身と向き合うことに卓越した自覚カウンセラーがあなたの悩みに一緒に向き合います。ご自身では自覚していない私、自覚していない囚われを一緒に丁寧に向き合ってきます。どのような私も蔑ろにせずに向き合うことで、対処ではなく本質的な解消に踏み出していきませんか。
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